わたしたちが使っているエネルギー源はいろいろありますが、脱炭素社会の実現に向けて、エネルギーを作りだすときに二酸化炭素を排出しない「再生可能エネルギー」が1つのカギとなります。川崎市も再生可能エネルギーを市の施設に取り入れる取組を進めていて、実際に皆さんが通っている学校でも、令和5年11月1日からすべての学校で使う電気が再生可能エネルギー100%となっています(令和5年12月現在)。
再生可能エネルギーのひとつである太陽光発電は、太陽光を活用し発電しています。太陽光発電は、二酸化炭素を発生させずに電気を作ることができるため、脱炭素社会の実現に向けて重要な発電方法です。
また、建物に太陽光発電の設備を設置すれば、発電した電気で電気代を節約したり、停電しても電気が使えるといった長所があるため、川崎市は条例を改正して、市内の建物への設置を進めるルール作りを行いました。
このほか、水素などの新たな二酸化炭素フリーエネルギーの活用も重要です。
エネルギーとしての水素利用
水素は、再生可能エネルギーをはじめ多様なエネルギー源から製造が可能であり、利用段階で二酸化炭素排出が無いため、脱炭素化に資するエネルギーとして期待されています。また、川崎市臨海部は現在、国内全体の11%に相当する水素を使用しています。
環境負荷の低減
水素は利用時に二酸化炭素を排出しないため、環境負荷を低減できます。再生可能エネルギーからつくる水素はさらに二酸化炭素削減効果が期待できます。
産業の活性化
地域の資源からつくった水素を、地域で利用することができれば地域の事業者が参画でき、地域産業の活性化につながります。
非常時にも活躍
災害時に既存の電力インフラが止まった場合でも、あらかじめ水素を貯蔵しておくことで、燃料電池等を通してエネルギーを供給できます。
電気と熱の2つのエネルギーを供給
水素は燃料電池を通して電気エネルギーだけでなく熱エネルギーも供給できるため、エネルギーの有効利用が可能です。
環境に優しく災害時にも活用できる次世代自動車
次世代自動車は、二酸化炭素や大気を汚す有害な物質をあまり出さない、または全く出さない、環境にやさしい自動車で、電気自動車や燃料電池自動車、ハイブリッド自動車などがあります。
特に電気自動車や燃料電池自動車は電気を取り出すことができるため、地震や水害などの災害時での活用が期待されています。脱炭素社会の実現に向けてはさまざまな取組を行うことが必要で、次世代自動車を普及させることもその一つです。
そのためには、次世代自動車を選んでもらうことが必要となるので、川崎市では、イベントなどの場で、実際に見てもらったり、取り出した電気を使うところを体験してもらったりするような機会を継続的に提供しています。